アスペルガー症候群(高機能自閉症)・ADHD・LD・チック・自閉症・広汎性発達障害などを聞いたことがありますか?
これらの障害を『発達障害』といい、別名『見えない障害』とも言われます。
アスペルガー症候群とは、自閉症の中でも知的障害を伴わないのだけれども、自閉症の特徴を多く持つことをいいます。
日本では主に、下の3つの特徴を持っている人が、アスペルガー症候群と診断されることが多いようです。
1.社会性の障害 2.コミュニケーションの障害 3.想像力・こだわりの障害
特に知的障害を持たないことが多いため、身体障害やダウン症候群等のように見ただけでは分からないことが圧倒的に多く、しかもIQも高い人が多く、
一見すると普通の人より優秀であり、どこも心配がないと思われがちで、悩みを見過ごされてしまうことも多いのです。
しかも『軽度発達障害』と呼ばれることもあるほどですが、決して苦悩は軽度ではありません!
普通の人でも人付き合いは大変であると聞きますが、アスペルガー症候群も持つ人はさらに、人付き合いが大変なのです。
この障害があると、家族や恋人、配偶者とすらうまくやっていくのは困難で、家の中でも孤立しやすく、正直とても辛い状態が続きます。
管理人・彩ますみは、2010年初頭、このアスペルガー症候群と診断され、それでも日々、頑張っています。
詳しくはこのページか、ブログの「アスペルガー症候群」をご覧下さい。m(__)m
ブログには、アスペルガー症候群と当事者のわたしの考え、暮らしぶり、工夫していること、苦労など、切々と綴っています。
※なお、ご自身や周囲の方がアスペルガー症候群、発達障害かどうかは、このページやわたしでは判断できませんので、
専門の医師若しくは、臨床心理士等、市町村の専門機関(発達障害者支援センターなど)にお問い合わせくださいませ。m(__)m
「アスペルガー症候群」という言葉を初めて聞いたのは、2009年7月のことでした。 その前までは、普通に過ごしてきたつもりでしたが、どうも周囲と確執が多く、確かに疲れていたのかもしれません。 今までの人生は辛かった、楽しくなかったと漠然と思っていたのでした。 この年の5月、わたしはとある会社から一方的に解雇を言い渡され、途方に暮れていたのでした。 そんな時、知り合いに突然、思いがけないことをメールにて言われたのです。 「君は、アスペルガー症候群じゃないか?」 もちろん、その時のわたしは、頭の中が「???」で、何のことかさっぱりでした。(?_?) でも、その『アスペルガー症候群』という言葉がどうにも気になり、ネットで必死に調べましたが、自分ではどうも分かりにくい一面もありました。 その後は、社会の冷たさ、うまくいかないことに疲れ果て、気が付くとこの年の11月頃から、うつ病が重くなっていました。(T_T) 今思えば、20代初頭から、うつ病があったと思われますが、自分の力で乗り越えなければと、我慢しており、金銭的な問題からも治療を中止したりもしました。 それから、周囲の勧めと励ましもあり、うつ病の治療を再開することとなり、自分でもやはり、あの『アスペルガー症候群』が気になって、いろいろ調べていました。■_ヾ(・・*)カタカタ 分かりやすい部類のアスペルガー症候群の本を見ると、あまりにも、自分と当てはまる部分が多かったのです。 自分でも「わたしはきっと、アスペルガー症候群だ……」と思っている矢先、2010年となり、主治医から正式に『アスペルガー症候群である』ことが告げられたのです。(@_@;) 告げられた当初は、放心状態というのでしょうか? なんともいえない気持ちだったと思います。(/_;) では、アスペルガー症候群とは、具体的にどんな特徴があるのでしょうか。 例を挙げてみます。(あくまでわたしの例です) ●好きなことに夢中になりやすい(とんぼ玉など) ●相手の様子は目に入らず、相手の話を聞けないこともある(話を聞くだけでも苦痛なことも) ●人の表情が分からないことがある(人がなぜ自分に怒ってるか分からない) ●慣用句や冗談を理解できないことがある ●入浴洗髪を嫌がる(面倒くさがる)・手がべたべたすることを嫌い、手をよく洗う(強迫性障害とも絡むことも) ●大きな音や怒鳴り声、否定的言動を嫌がる ●好きなもの以外なかなか食べない(偏食) ●服装などが極端で無頓着(人により差がある) ●突然触られるのが苦手 ●同じ手順、同じ道順に拘る(急な変更は恐怖に近い)車の運転では顕著 ●記憶することが得意・想像するのは苦手(人によって違う) ●スポーツが苦手である(特にルールが分かりにくいし、やる意味が分からない) ●二つのことを同時に行うと混乱する ●テレビがついている真横で家族に話しかけられると、かなりイライラし混乱する ●目的がないと結構きつく、うつ状態になることがある ●優先順位を頭だけで考えるのがとてもつらい ●「それじゃあちょっとね……」という言葉に「ちょっとって何? どういう意味なの?」と問い質す ●「まあ、あれよ。フツー分かるでしょ」という曖昧言葉が分からないことが多いので聞くが「常識外だ」と言われてしまう どうでしょう、当てはまるお方はいらっしゃいますか? 人によって、上記の事柄が当てはまらない場合もあります。 他の特徴も持つ場合があります。 また、同じ人でも、子供の頃と大人になった後ではかなり差があることもあります。 人との付き合いで上記のようなことが続くと、特に日本ではみんな同じであることを美徳とする文化のため、いじめられたり、仲間外れにされてしまったり、大人でも「空気を読め」「KY」と言われたりしてしまうことが多いのです。 その結果、どうなるのでしょうか? 当事者はわたしを含め、認められた経験が非常に少ないので「自己肯定感」がとても低く、自尊心を傷つけやすいのです。 子供ならいじめられた次に登校拒否、リストカット、ひきこもり、大人なら強制退社、解雇、うつ病、自信喪失。 最悪、自殺などの「二次障害」に繋がってしまいます。 また、犯罪に発展するケースもあるそうですが、それは大きな偏見と誤解であり、ちゃんと支援があれば防げていたことが多いそうです。 悲惨なことに、発達障害の子は虐待されることも多いそうです。 他の発達障害ではADHD(注意欠陥・多動性障害)、LD(学習障害)、チック(体をどうしても、不自然に動かしてしまう障害)、自閉症、知的障害、広汎性発達障害、他いろいろあります。 特に自閉症はわたしのアスペルガー症候群を含めて、範囲が広いので「自閉症スペクトラム」と言うそうです。 ADHDとLDは、アスペルガー症候群と併発することも多いそうですので、ここで簡単に挙げます。 ※なお、わたしには、ADHDとLDはないと医師に診断済です。 ADHDとは……どうしても極端に忘れっぽい、整理整頓・片づけが苦手、準備や段取りが苦手、あるいは苦痛、じっとしていられず席を立って歩き回る、関係ない話まで喋ってしまう、など。 LDとは……知的障害とは異なるが、似ている文字を間違える、計算が苦手である、など。 発達障害の人は記憶力が優れている場合が多いのですが、悪いことばかりよく覚えてしまっていることもあります。 また、きわめて誤解されやすいのですが、アスペルガー症候群や他の発達障害は脳機能の偏りなので『病気ではありません』! 症候群という名前が誤解の元です。 発達障害の人は普通の人と随分異なるので、それぞれに違う支援が必要になるそうです。 支援さえしっかりしていれば、二次傷害を防げますし、才能を開花させることも出来るそうです。 何より平穏に暮らすことが出来て、心身ともに健康になれます。 決して、「発達障害=ダメ人間」ではないのです。 【アスペルガー症候群の方の(と言うよりわたしの)良いところ・才能だと思われるところ】 ★記憶力が普通の人よりも抜群であり、詳細まで思い出せる。この記憶は時に、百科事典のすべてを記憶しているほどかもしれない ★空間認知能力がきわめて高く、そのため、車の車庫入れが比較的容易 ★嘘をつくことが圧倒的に少ないため、最初は失礼だと思われても、最後には信用してもらえることが多い ★お世辞が分からないため、相手をほめると「ますみさんに褒められたら本物だ」と喜ばれる ★知識が非常に豊富だと言われることが多く、生きている百科事典とまで称されることもある ★不正を見逃さないために正義感が強い ★完璧主義のため、完璧な非の打ちどころのない作品を創作・提出できる ★仕事や作品作りのためには一気集中型になり、寝食忘れるほど没頭し、サボることがない(過集中と言います) ★作品作りでも嘘や誇張がなく、妥協を許さない ★最近では間違いも認められるようになってきて、それを販売する場合は、欠陥点をきちんと隠さずに説明する(後に信用される) ★いかなる場合でも、いい加減なことをしない(完璧主義) ★音に色や情景を感じるため、音楽を聞くだけでも楽しめる場合が多い ★科学的に根拠があれば、信用する ★誰に対しても気さくであり差別や偏見がない。裏表がないとも言われる。よって、偉い人や外国人の友人がいる ★優しい・真面目だと言われる 自分の長所を客観的に挙げるのは結構難しいです。 でも自信がつくので、今度思いついたらまたここに書きます。(^○^) 実は、世界の偉人と呼ばれる人々の中には、アスペルガー症候群(発達障害)の疑いが濃い人が数多く存在しているようです。 アインシュタイン、エジソン、ゴッホ、ニュートン、ビル・ゲイツ、スティーブン・ジョブス、織田信長、野口英世、etc。 まだまだ数え切れません。 もちろん「アスペルガー症候群=天才」でもなく、もともと持っている才能を周囲が認め、上手く発揮できた例であると言えます。 現在では、アスペルガーの子に対して、支援が充実しているそうです。 ところがわたしが子供だった1980年〜90年代は、そうではありませんでした。 発達障害というものが認められだしたのは、ここ10年ほどのことです。 わたしのような、大人になってうつ病などの二次障害が出て初めて発達障害と分かり、苦しむ人が増えているのが現実です。 先ほども記載しました通り、家族や恋人、配偶者にすら理解されない(されにくい)ことが多いので、本当に味方がおらず、家の中でも長期にわたって孤立しやすいのが大きな問題であると、当事者のわたしは身に染みて感じます。 「もし、わたしが子供の頃、アスペルガーに対して支援が充実していたら、まだあんな苦しい思いをせずに済んだのだろうか……?」 わたしはしばらく、小中学生をまともに見ることが出来ず辛く苦しい思いをし、同時に当時わたしをいじめていた子たちを激しく憎みました。 でも、どんなにあがいても、今のところ過去には戻れません。 これが余計に辛く、悲しい思いをしているのです。 しばらく、うつ病とも格闘している状態だったため、悶々としていたのですが。 「わたしにも、何か出来ることがあるはずだ」 「もう、わたしのようなこんな気持ちになる人が、増えて欲しくない!」 「そうだ、わたしはとんぼ玉や、イラストを描いているし、いろいろな知識もあるし、いろいろ出来ることがある。それなら、アスペルガー症候群のわたしでも、これだけいろいろ出来るんだということを、世間にお伝えしよう!」 「そうすれば励みにもなるかもしれないし、同じような辛い思いをしている人にも、希望を与えられるかもしれない!」 それにわたしの考えでは、障害は恥ずかしいことではなく、持って生まれた特性なのです。 だって人と違うだけ、わたしの存在は間違ってない、違うだけだから。 そう思って、堂々と「わたしはアスペルガー症候群です」と宣言することにしたのです。 アスペルガー症候群ではなくとも、他の発達障害やうつ病など、わたしは経験しているので、参考になれば幸いです。 現在、さいたま市長、厚生労働省に、発達障害者への支援充実について、要望書を発送しています。 発達障害によって不利になり、二次障害に陥る悲劇を減らすためにも、わたしはこれから活動を続けていきます。m(__)m |
アスペルガー症候群であっても、わたしは今までと変わっていません。
これからも、とんぼ玉とイラストと小説などの創作活動を続けていきます。m(__)m
大事なことは、発達障害の正しい知識と、特性を知ることだと思います。
わたしは障害の当事者であって、専門機関ではありませんが、ご意見、お待ちしております。
アスペルガー症候群の良書もたくさんありますので、参考にして頂ければと思います。